MAO阻害薬と相互作用する食品

モノアミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害薬)は、1970年代後半からうつ病や高血圧の治療に用いられる薬剤です。現在米国で使用されている主な製品は、ナーディル(フェニルジン酸エチルエステル)、パーネート(トラニルシン)、エルデプル(セレギリン)です。これらは症状の改善に有効ですが、他の薬剤や特定の食品との相互作用により重篤な副作用を起こすことがあります。そのため、MAO阻害薬を服用する際は、医師の指示に従い、食事制限を守る必要があります。

対象となる食品

チラミン含有量が1食当たり6 mgを超える食品は、MAO阻害薬服用中は避けるべきです。チラミンはアミノ酸チロシンが分解される過程で生成され、時間が経つほど増加します。具体的には以下の食品が該当します。

  • ペパロニ、サラミなどの熟成肉
  • 熟成チーズ(ブルーチーズ、チェダーなど)
  • ビール(特に樽ビール)
  • 醤油、味噌、甘酢、照り焼きソースなどの発酵大豆製品
  • 豆腐(特に古くなったもの)

副作用

チラミンを多く含む食品を摂取すると、以下のような症状が急激に現れます。

  • 激しい頭痛、吐き気・嘔吐、混乱、視覚障害
  • 血圧の急上昇、脳出血、心臓疾患などの重篤な合併症

注意点

肉、魚、鳥肉はできるだけ新鮮なものを選び、調理後は早めに食べ切るようにしてください。保存が長引くとチラミンが増加します。

緊急時の対処

万が一、チラミンを含む食品を摂取した場合は、速やかに救急医療を受けることが必要です。治療には点滴、胃洗浄、血圧や心拍数をコントロールする薬剤が用いられます。

予防策

MAO阻害薬を開始した直後から、上記の食品は服用期間中だけでなく、薬の服用を中止した後も最低4週間は避けることが推奨されます。

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