腸内寄生虫の基礎知識

生活環

腸内寄生虫は、汚染された土壌と接触することで体内に侵入します。虫が腸に定着すると、糞便中に虫卵を排出し、土壌中で約2〜3週間で成熟します。衛生管理が不十分な地域では、汚染された食料や水、または土で遊んだ後に手を口に入れることで卵を摂取します。裸足で汚染された土を歩くと、幼虫が皮膚から体内に侵入することもあります。

種類

世界保健機関(WHO)によると、ヒトに感染する代表的な腸内寄生虫は、回虫(Ascaris lumbricoides)、鉤虫(Ancylostoma duodenale・Necator americanus)、鞭虫(Trichuris trichiura)の3種です。回虫は10億人以上が感染し、主に3〜8歳の子どもに多く見られます。鉤虫は年間約7億4000万人が感染し、衛生環境の悪い地域で特に問題となります。鞭虫は年間約8億人が感染し、子どもに多く見られます。

症状

症状は寄生虫の種類や感染の程度によって異なります。軽度の感染では自覚症状がないこともありますが、症状が重いほど感染も深刻です。回虫感染(アスカリシス)では腹痛、咳、発熱、喘鳴、嘔吐、睡眠障害などが現れます。鉤虫感染では腹痛や吐き気が主な症状で、重症例では貧血が起こり、妊娠中や栄養不良の方は特に注意が必要です。鞭虫感染では血便や軟便、腹痛、原因不明の体重減少が見られます。

治療

感染が疑われる場合は医師が症状を聞き取り、便検査を行います。虫卵が確認されれば、卵の数で感染の程度を評価します。年齢や健康状態、寄生虫の種類に応じて、メベンダゾール、アルベンダゾール、ピランテルなどの駆虫薬が処方されます。

予防・対策

衛生的な生活環と適切な手洗いが腸内寄生虫の予防に不可欠です。人糞は適切に処理し、子どもには土遊び後の手洗いや、土を口に入れないよう指導しましょう。また、外で遊ぶ際は必ず靴を履かせることが重要です。

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