高血圧に効果的なハンドグリップ運動
高血圧は自覚症状が少なく、食事療法や薬物療法が主な治療法です。近年、手の握力を使った等尺性運動(ハンドグリップ)が血圧低下に有効であることが明らかになっています。
ポジティブな効果の発見
米空軍の依頼で、心肺生理学者ロナルド・ワイリー博士はパイロットがGフォースに耐える方法を研究し、ハンドグリップが重力に対抗するだけでなく血圧を下げる効果があることを発見しました。等尺性運動により握る動作が血流を促進し、脳への血流を維持することで失神を防ぎ、運動後も血圧低下が持続します。
マリーン・J・マクドナルド博士らの研究では、8週間にわたり1日3回、各2分間を4セット行うと、収縮期血圧が最大15mmHg、拡張期血圧が最大3mmHg低下することが確認されました。
ハンドグリッパーはナッツクラッカーのような形状で、抵抗を加えてハンドルを握り締めます。握ることで上腕の筋力が向上し、頸動脈の弾性が高まり、血管拡張機能が改善されます。
ハンドグリップ運動のやり方
1週間に3回、各回4セットのハンドグリップ運動を行うと、約56日で血圧が改善します。自宅やオフィス、外出先でも手軽に実施可能です。
適切な抵抗を確認するには、ハンドグリッパーを2分間握り続け、筋肉が疲労する程度の負荷がかかっているかを判断します。
具体的な手順は次の通りです。
- ハンドグリッパーを握り、2分間閉じたまま保持します。
- 保持後、数秒間休憩し、再び握ります。
- 左右の手で同様に繰り返し、1セットとします。
このサイクルを4回繰り返し、1日3回実施します。
特別な注意点
僧帽弁疾患や動脈瘤などの心血管系の既往症がある方は、必ず医師に相談してから実施してください。また、8週間以上運動を中止すると、血圧は元の状態に戻りやすくなります。
