鼻咽頭がんの概要と症状
鼻咽頭がんは、鼻の奥で喉の上部に位置する鼻咽頭に発生するがんです。米国では稀ですが、アジアやアフリカで比較的多く見られ、原因ははっきりしていません。がんは速やかに転移しやすいため、早期診断が重要です。
定義
鼻咽頭は鼻と耳の通路が上部呼吸器系に合流する部位で、主に扁平上皮細胞ががん化します。手術が難しい部位であるため、外科的切除は通常推奨されません。
症状
主な症状は、首の無痛性リンパ節腫脹、鼻血や鼻汁、片側性鼻閉、片耳の難聴、慢性中耳炎、激しい頭痛、複視、顔面や首の痛みなどです。
原因
明確な原因は不明ですが、エプスタイン・バーウイルス(EBV)に感染した人はリスクが高まることが研究で示唆されています。
合併症
他のがんと同様に、鼻咽頭がんは近くのリンパ節や咽頭へ速やかに転移します。場合によっては骨・骨髄、肺、肝臓へも広がり、パラネオプラズミック症候群(神経障害や関節・筋肉症状)を引き起こすことがあります。
診断
疑いがある場合は耳鼻咽喉科専門医(耳鼻咽喉科医)に紹介されます。確定診断後は、CT、MRI、PET、リンパ節生検、胸部X線などで癌のステージを評価します。
治療
治療は放射線療法と化学療法の併用が中心です。放射線はがん細胞を破壊し、通常5日/週、6〜7週間行います。化学療法は全身に抗がん剤を投与し、転移細胞も狙います。小さな腫瘍は生存率80〜90%、中等度の腫瘍は50〜70%の治癒率が報告されています。
