特発性過眠症(原発性中枢神経系過眠症)

症状

  • 過度の眠気が日常生活に支障を来す。夜間は18時間まで睡眠をとることがあるが、目覚めてもすっきりせず、イライラや攻撃的になることもある。
  • 昼寝は頻繁に行われるが、眠気の軽減にはほとんど効果がない。
  • 重症例では「睡眠酔い」状態となり、混乱、方向感覚喪失、運動協調性低下などが見られる。

発症

  • 思春期から若年成人期にかけて発症することが多い。
  • 一部の患者は家族歴や、単核球症、肝炎、ウイルス性肺炎などのウイルス感染後に発症することが報告されているが、多くは特定の原因が認められない。

診断

  • 他の睡眠障害と症状が重なるため、除外診断が基本。睡眠パターンの詳細な評価と、睡眠検査(睡眠センターでの過夜観察)が必要となる。
  • ナルコレプシーとの鑑別が重要で、特発性過眠症はカタプレキシーや夜間睡眠障害を伴わない。

有病率

  • 診断基準が曖昧でバイオマーカーもないため、正確な罹患率は不明。ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群と症状が重なることが多い。

治療

  • まずは睡眠衛生指導や生活リズムの整備、アルコールや睡眠に影響を与える薬の回避を行う。
  • それだけでは不十分な場合、覚醒促進薬が使用される。第一選択はモダフィニル(プロビジル)で、非依存性の覚醒剤として広く用いられる。他にリタリン等の中枢刺激薬が用いられることもある。

予後

  • 慢性疾患であり、完治は期待できない。症状の改善はまれで、時間経過とともに症状や重症度は概ね一定である。

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