腸骨筋腱炎の症状と対処法
発症
腸骨筋腱炎は主に2つの原因で起こります。1つは急性の外傷で、腸骨筋が急激に収縮したときに発生します。もう1つは過度の使用で、ランニングやダンスなどで繰り返し股関節を屈曲させることで徐々に炎症が生じます。
痛みのタイプ
主な症状は時間とともに徐々に増す痛みです。痛みは鼠径部の深部に感じられ、股関節前部へ広がり、膝方向へ放散することがあります。場合によっては腰や臀部まで広がります。歩行や走行時に大腿上部が弱く感じ、跛行になることもあります。鼠径部・股関節・膝のこわばりも見られます。股関節を曲げたときに腸骨筋腱が骨盤に引っ掛かり、音が鳴ることもあります。
痛みを誘発する要因
長時間の運動後に症状が悪化することが多いです。最初は運動を中止すれば痛みはすぐに軽減しますが、放置すると日常的な動作(椅子から立ち上がる、車の運転など)でも痛みが出るようになります。
痛みの持続期間
診断や治療が行われるまでに数年かかることがあります。発症から診断までの平均期間は約32〜41か月と報告されています。
治療法
軟部組織の損傷と同様に、症状が出たらすぐにR.I.C.E.(安静、冷却、圧迫、挙上)を実施することが重要です。早期に行うことでさらなる損傷を防ぎ、回復を促進します。安静は必要ですが、長期間の安静は関節を硬直させるため、数日休んだ後は柔軟性を保つために軽い動きを取り入れましょう。イブプロフェンやアスピリン、アセトアミノフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬は痛みの緩和に有効ですが、長期使用は医師に相談してください。自宅での対処で改善しない場合は、専門医の診察を受けることをおすすめします。
