ハムストリングの靭帯・腱損傷の治療法
ハムストリングとは
坐骨(座ると感じる骨の突起)から太ももの後側にかけて走る大きな筋肉が3つあります。これらはハムストリングと呼ばれ、膝を曲げる(屈曲)と大腿部を伸ばす(伸展)の役割を担います。主な3筋は以下の通りです。
- 半腱様筋(semimembranosus) - 坐骨から起始し、膝裏に停止。
- 半腱様筋(semitendinosus) - 同様に坐骨から起始し、膝裏に停止。
- 大腿二頭筋(biceps femoris) - 2つの頭部を持ち、膝裏の異なる部位に付着。
ハムストリングの腱や靭帯は、筋肉本体より血流が乏しく、スポーツ中の筋肉不均衡、過度使用、準備運動不足、膝の過伸展(ロックアウト)などで損傷しやすいです。回復には6か月以上かかることもあり、無理なリハビリは二次障害の原因となります。
必要なもの
- 氷嚢またはアイスパック 2〜3個
- Aceバンデージ 1〜2本
- 大きめのフォームローラー(オンラインで購入可)
治療手順
ステップ1:医師の診断を受ける
整形外科医、スポーツカイロプラクター、または理学療法士の診断を受けましょう。ハムストリングの捻挫や肉離れの場合、最初の24〜36時間は患部を氷で冷やし、足を高く上げて安静にします。
ステップ2:医師の指示を厳守する
捻挫の場合はストレッチを避け、氷で冷やし、フォームローラーで筋繊維を「ほぐす」ことで、微細な裂傷を補修する瘢痕組織の形成を促します。
ステップ3:フォームローラーで筋肉をほぐす(右側)
膝を曲げ、足を床に置いた状態で大きなフォームローラーに座ります。右足首を左足の上に交差させ、ローラーを右臀部(ハムストリングの起始部)からゆっくり転がします。筋肉に軽い灼熱感がある場合は、肉離れ後に起こりやすいサインです。
ステップ4:太ももの裏全体をローリングする
左足を床に置き、左膝を曲げて支えます。右脚を伸ばし、太ももの裏側全体をローラーで転がします。大腿二頭筋や他のハムストリング筋を順にほぐし、反対側も同様に行います。
ステップ5:アイシング
傷部のある太ももの裏を、回復初期の5〜6週間は毎日氷で冷やします。治癒中は激しい膝の屈曲やランニングは避けましょう。
ステップ6:リハビリ運動の開始
痛みが軽減したら、理学療法士や医師と相談しながら平坦な道での自転車漕ぎなど、ハムストリングを強化する軽いエクササイズを取り入れます。
ステップ7:負荷を徐々に増やす
怪我から6〜7か月経過したら、ダンベルを使わないランジや、ハムストリングカールベンチでの腹臥位エクササイズを少量の重量で始めます。筋力が向上したら再度専門家に経過を確認してもらいましょう。
ステップ8:継続的なケア
スポーツ後は必ずフォームローラーで筋肉をほぐし、氷で冷やした上でAceバンデージで固定します。6〜7か月以上経過しても筋力低下や痛みが残る場合は、追加の医療相談が必要です。
