栄養失調(栄養不良)は、主に高齢者や幼児に見られますが、必要な栄養素を十分に摂取できないすべての人がリスクにさらされます。予防・治療が可能で、放置すると精神・身体障害、感染症への罹患リスク増大、最悪の場合は死亡に至ります。
嚥下障害(ディスファジア)
- 咀嚼や飲み込みに問題がある人は、栄養失調になりやすいです。歯の問題や合わない義歯は高齢者の咀嚼困難の原因となります。脳卒中やその他の神経障害により、食べ物を噛んだり飲み込んだりできなくなることもあります。
慢性疾患・感染症
- 認知症、アルツハイマー病、脳卒中などの長期疾患を抱える高齢者は、食欲不振や食事の準備・調理能力の低下により栄養失調しやすくなります。肺炎やHIVなどの感染症、消化器系がんや炎症性腸疾患も臓器機能障害で栄養吸収が低下し、体重減少を招きます。
薬剤の副作用
- 特定の薬は味覚や食欲に影響し、栄養失調を引き起こすことがあります。抗うつ薬は食欲低下を招き、高血圧薬、骨粗鬆症治療薬、鎮痛薬などは吐き気や胃腸刺激、食欲抑制などの副作用があり、特に高齢者で栄養状態が悪化しやすくなります。
精神疾患
- うつ病により食欲が減退したり、神経性無食欲症(拒食症)などの摂食障害で意図的に食事を制限したりすると栄養失調になります。アルコール依存や薬物依存の人も食事を忘れたり食べたくなくなったりして栄養不足に陥ります。
貧困
- 十分な食料を購入できない経済的理由や、食料品店への交通手段がないことが栄養失調の原因となります。低所得地域のコンビニや市場では栄養価の高い食品が手に入りにくく、食事の偏りが生じます。
ビタミン・ミネラル欠乏
- 特定の栄養素が吸収できない疾患(例:セリアック病)や、食事が特定のビタミンやミネラルに偏っている場合、十分な量を摂取していても栄養失調になることがあります。ビタミンB12、ビタミンD、葉酸、鉄分などの欠乏が代表的です。
