歴史

柑橘類の起源ははっきりしていませんが、紀元前4000年頃に東南アジアで自生していたとする説や、インド原産のシトロンが紀元前350年頃にアレキサンダー大王を通じてギリシャ・北アフリカ・トルコへ伝わったという説があります。当初は観賞用や花・果実の芳香を楽しむために栽培され、甘味のある品種は後の交配によって生まれました。

種類

私たちが日常的に目にするのはオレンジやレモン、ライムなどごく一部です。実際にはミカン、シトロン、ポンカン、グレープフルーツ、タンジェリン、ウグリフルーツなど多様な品種があり、交配によりレモン(ライムとシトロンの交配)やスイートオレンジ、グレープフルーツなどが誕生しました。

利用法

古代は観賞用や芳香目的が主でしたが、果実の乾燥やジュースの摂取が健康に有益であることが分かり、医療にも利用されました。現在では生食はもちろん、ジュース、ジャム、調味料、香料、エッセンシャルオイルなど多彩な形で食品や日用品に活用されています。

栄養価

柑橘類はビタミンCの宝庫ですが、カルシウム、チアミン、カリウム、ナイアシン、ビタミンB6、マグネシウム、リン、銅、フィトケミカル、パントテン酸なども豊富です。食物繊維も多く、脂肪・コレステロールはほとんど含まれず、低カロリーです。

予防・治療への貢献

かつて航海士や兵士は壊血病に悩まされましたが、ライムジュースの摂取で予防できることが分かり、ジャック・クック船長が1800年代初頭に部下にライムジュースを与えたことから「ライム兵」や「ライムヤーズ」の語源となりました。

留意点

果肉だけでなく、皮(ゼスト)にもビタミンCやカロテノイドが多く含まれます。果皮は苦味がありますが、すりおろしたゼストは料理に強い柑橘風味を加え、栄養価を高めます。

将来性

20世紀以降、特に近年は年産105億トンを超える規模で生産が拡大しています。生食用と加工用の二大市場があり、オレンジは生食市場を席巻し、ジュースは加工市場の主力商品です。輸送・保存・加工技術の進歩がこの成長を支えています。