高果糖コーンシロップが代謝に与える影響
近年、市販の加工食品の原材料表を見ると、多くに高果糖コーンシロップ(HFCS)が記載されています。HFCSはトウモロコシ澱粉から作られる甘味料で、果糖が55%、ブドウ糖が45%含まれています。米国ではHFCSの摂取量増加が肥満率の上昇と関連付けられています。
歴史
高果糖コーンシロップは1960年代に食品業界で初めて使用されました。当時は砂糖よりもコストが低く、炭酸飲料などの商業製品に広く採用されました。しかし、近年では健康への影響が問題視され、批判が高まっています。
コーンシロップと肥満
2004年に『American Journal of Clinical Nutrition』に掲載された研究は、HFCSと肥満流行との関係を示しました。1970年から1990年の間にHFCSの消費量は1000%増加し、同時期に肥満者数も急増しました。
高果糖コーンシロップと食欲増進
ジョンズ・ホプキンス大学の研究者は、果糖が脳に与える影響を複数の実験で検証しました。その結果、果糖の摂取は食欲を刺激し、総摂取カロリーを増加させることが示されました。
果糖の代謝過程
カリフォルニア大学デイビス校の研究では、被験者に10週間にわたり高果糖食を与えました。その結果、血中トリグリセリドが上昇し、腹部脂肪が増加しました。トリグリセリドの上昇は糖尿病や心血管疾患のリスク因子となります。
HFCSと肝臓への影響
同校の実験は100%果糖を使用しましたが、HFCSは果糖が55%です。2008年にフロリダ大学が行った研究は、HFCSの摂取が非アルコール性脂肪肝疾患やインスリン抵抗性症候群と関連していることを報告しています。
以上の研究結果から、高果糖コーンシロップの過剰摂取は肥満、血中脂質異常、肝臓疾患などの代謝リスクを高める可能性があると指摘されています。
