白い腎臓豆抽出物(フェーズオラミン)は安全か?
概要
フェーズオラミンは白い腎臓豆(カンネリーニ)から抽出された成分で、α‑アミラーゼ阻害作用により炭水化物の吸収を抑える「デンプンブロッカー」として販売されています。本稿では、その安全性と減量効果に関する研究結果を整理し、実際の効果やリスクについて解説します。
評判と毒性
白い腎臓豆は、赤い腎臓豆と同様に生のまま摂取すると嘔吐や下痢を引き起こすことがあります。これは豆に含まれるタンパク質がデンプンと結合し、消化を阻害するためです。しかし、10〜15分以上の高温調理後に水で洗い流せば、この毒性はほぼ失われます。
安全性に関する研究
インド・アマラがん研究センター(2005年)
クズフエリル・ハリクマール博士らは、フェーズオラミン(商品名「Phase 2」)を体重1kgあたり2g、90日間投与しました。その結果、体重減少や腎・肝機能障害、血液・脂質プロファイルの変化は認められず、毒性や発がん性リスクはないと結論付けました。
米国・ニュージャージー州 Pharmachem Laboratories(2006年)
ディリップ・チョクシ博士は、同様の投与条件(2g/kg・4週間)で「Blockal」ブランドのフェーズオラミンをラットに投与し、ハリクマール博士と同様の安全性結果を報告しました。これらの研究は、International Journal of Toxicology に掲載されています。
減量効果の主張と検証
減量主張
フェーズオラミンは、デンプンが小腸で消化されずに大腸へ届くことでカロリー吸収が減少し、減量につながると宣伝されています。
臨床試験(1982年)
ジョージ・W・ボーリン博士らは、高炭水化物食後の被験者の便中炭水化物量を測定しました。デンプンブロッカーを投与した群とプラセボ群を比較した結果、便中の炭水化物排泄は増加せず、主張されたようなカロリー損失は確認できませんでした。この結果は New England Journal of Medicine(1982年12月2日)に掲載されています。
専門家の反論
ガブ・ミルキン医師(CBSラジオ)は、デンプンが大腸に届くと腸内細菌により発酵され、ガスや下痢が起こるはずだと指摘しました。実際に副作用が見られない場合、デンプンがブロックされていない可能性が高いと結論付けています。
まとめ
動物実験ではフェーズオラミンは急性・慢性毒性が認められませんが、人での減量効果は実証されていません。デンプンブロッカーを使用する際は、消化不良やガス、下痢といった副作用に注意が必要です。
