トリコチロマニアの歴史と概要

トリコチロマニアは、強迫性障害(OCD)に似た不安障害です。患者は頭皮、まつげ、眉毛などの毛髪を繰り返し抜き、抜いた後に一時的な安堵感を得ます。症状が進行すると、体毛や陰毛まで抜くことがあります。

事実

トリコチロマニアの患者は、毛髪を抜く前に強い不安や緊張を感じることが多いです。毛髪を抜くことでストレスが軽減されると学習し、その行動が強化されます。症状は、ストレスがかかる状況だけでなく、テレビを見ているような集中が必要ないリラックスした時にも現れます。いずれの場合も、毛髪を抜く前に何らかの不安や緊張が存在します。

重要性

トリコチロマニアは女性に多く見られますが、子どもの発症率は男女同数です。多くの患者は児童期または思春期に症状が現れますが、1歳未満で診断される例もあります。かつては発症率が0.05〜0.6%と非常に稀と考えられていましたが、フロリダ州OCDリソースセンターの最新調査では、人口の約3%がトリコチロマニアを抱えている可能性が示唆されています。

特徴

毛髪抜き以外にも、爪を噛む、過度にかくといった衝動行動が見られることがあります。また、トリコフォジアと呼ばれる毛髪を食べる衝動が現れることもあり、これは食べ物以外のものを摂取するピカとは区別が必要です。うつ症状や他の不安障害を併発するケースも少なくありません。

診断

トリコチロマニアは、脱毛の他の原因が除外された後に診断されます。抜けた毛髪の断片や毛根の損傷、広範な脱毛部位、皮膚の炎症などが診断の手がかりとなります。患者によっては、抜いた毛がほとんど残らず小さな輪だけになることもあれば、目立たない程度に少量だけ抜くことで隠そうとすることもあります。トリコフォジアがある場合、胃痛を訴えることがあります。

治療法

トリコチロマニアは根本的な治癒法がないものの、症状は様々な方法で管理できます。代表的なのはハビットリバーサルトレーニング(習慣逆転法)で、毛髪を抜く衝動を引き起こす感情や状況を特定し、代替行動に置き換える技法です。催眠療法が有効なケースも報告されていますが、広く効果が認められているわけではありません。行動療法が十分に効果を示さない場合は、抗うつ薬や抗不安薬が処方されることがあります。代表的な薬剤としてはフルオキセチン(プロザック)、セルトラリン(ゾロフト)、パロキセチン(パキシル)などが使用されています。

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