大腸菌(E. coli O157:H7)が影響を与える体のシステムとは
E. coli O157:H7 は、食中毒の主因となる最も認知度の高い大腸菌株です。体内で産生される毒素は、胃腸・腎臓・循環器系など複数のシステムにダメージを与えます。
胃腸系
汚染された食物を摂取すると腸内で大腸菌が毒素を放出し、腸粘膜を刺激・損傷します。その結果、溶血性・出血性腸炎が起こり、急激な腹痛と大量の血性下痢が1 週間以上続くことがあります。熱はほとんど出ません。
腎臓系
特に小児では、感染後に溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症することがあります。赤血球が破壊され、その破片が腎臓の細小管を詰まらせ、尿の排泄が阻害され、尿毒症・腎不全に至ります。致死的になるケースもあります。
循環器系
大腸菌感染は血小板減少性紫斑病(TTP)を引き起こすことがあります。主に高齢者に多く、貧血、発熱、血小板減少、神経症状、腎不全などを伴い、死亡率は約50%に達します。
