マイクロ椎間板切除術の合併症
マイクロ椎間板切除術は、腰椎ヘルニアに伴う症状を治療するための外来手術です。脊椎を再形成したり固定したりしないため、低侵襲手術として位置付けられます。しかし、リスクが全くないわけではありません。
手術の流れ
手術は、下部背部に約2.5〜3.8cm(1〜1.5インチ)の切開を行うことから始まります。筋肉は切断せずに持ち上げられ、神経根が視認できるようになります。ヘルニアで炎症を起こした神経根を圧迫している椎間板の損傷部位を除去し、必要に応じて神経を圧迫している椎弓関節の一部も切除します。
脊髄液漏
手術中に脊髄管が損傷されると、脊髄液が漏れることがあります。米国の統計(2003年)では、マイクロ椎間板切除術患者の1〜2%で発生すると報告されています。漏れ自体は手術結果に大きな影響を与えないことが多く、自然に閉じることがほとんどです。ただし、漏れを最小限に抑えるために、術後1〜2日間は安静にすることが推奨されます。
神経損傷
本手術の目的は神経への圧迫を取り除くことですが、手術中に神経が損傷するリスクがあります。損傷の程度や部位に応じて、感覚の一時的または永久的な喪失が生じることがあります。
感染症
手術前後に抗生物質を投与しても、感染が起こる可能性は残ります。手術部位や体内での感染症は、腫脹、膿の排出、発熱、部位の熱感、倦怠感などの症状で現れます。これらの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
失禁
下部脊椎を対象とするため、神経損傷が起きるとストレス失禁が生じることがあります。くしゃみや笑い、運動時に無意識に尿が漏れる症状です。多くの場合、神経損傷は一時的であり、術後約6週間の回復期間を経て症状は改善すると報告されています。
