高コレステロールの方のための食事ガイド

コレステロールは脂肪ではなく、ステロールと呼ばれる複合アルコールです。体内ではホルモンやビタミンD、食物の消化を助ける物質の合成に必要ですが、食事から必ずしも摂取する必要はありません。肝臓がブドウ糖や脂肪から自ら合成します。

血液中ではタンパク質と結合したリポタンパク質(リポプロテイン)として運ばれ、主にLDL(低密度リポタンパク)とHDL(高密度リポタンパク)の2種類があります。

食事のポイント

LDLとHDLの役割

HDL(善玉コレステロール)は余分なコレステロールを肝臓へ運び、体外へ排出します。一方、LDL(悪玉コレステロール)が増えると血管壁にプラークが沈着し、心血管疾患のリスクが高まります。そのため、脂肪とコレステロールの摂取を抑える食事が重要です。

Therapeutic Lifestyle Changes(TLC)ガイドライン

2001年5月、米国国立コレステロール教育プログラム(NCEP)は、米国心臓協会の承認を得た「Therapeutic Lifestyle Changes(TLC)」ガイドラインを発表しました。主な目標は次のとおりです。

  • 1日あたりのコレステロール摂取量を200 mg未満に抑える。
  • 1日あたりのナトリウム摂取量を2,400 mg未満にする。
  • 総カロリーに対して脂質エネルギー比率を25%〜35%に保ち、飽和脂肪酸は総エネルギーの7%未満に抑える。

1日あたりの食品摂取目安

  • 肉類・魚介類:1日5オンス(約140 g)までに抑える。脂身の少ない部位や皮なしの鶏・七面鳥を選び、サーモン、ニシン、ツナなどオメガ‑3脂肪酸を含む魚を積極的に摂取。調理前に見える脂肪はすべて取り除き、脂が出た肉は余分な油を捨てる。豆腐や乾燥エンドウ豆などの代替タンパク源も活用。
  • :卵黄は約213 mgのコレステロールを含むため、1週に2個までに制限。ベーカリー製品に含まれる卵黄にも注意し、可能なら卵白や代替材料で代用。卵白はコレステロールフリーなので自由に摂取可。
  • 乳製品:低脂肪または無脂肪の牛乳・ヨーグルトを選び、1日2〜3食分に抑える。チーズは1オンスあたり脂肪3 g未満のものを選び、低脂肪ヨーグルトやアイスクリーム、フローズンヨーグルトなどは飽和脂肪が少ないものを好む。
  • 油脂:1日6〜8小さじ(約30〜40 ml)に限定。ラードやバターは飽和脂肪が多いため避け、カノラ油、オリーブ油、ピーナッツ油、サフラワー油、コーン油などの不飽和油を多く使用。植物ステロールやステロールエステル配合のマーガリンはコレステロール低下効果が期待できる。トランス脂肪酸を含む食品は注意。
  • 全粒穀物・食物繊維:1日6食分以上の全粒穀物を目安に摂取。食物繊維はコレステロール低下作用があるとされ、乾燥シリアルは脂肪が少なく便利。高脂肪・高糖分のベーカリー製品は控える。中性脂肪が高い、またはHDLが低い人は総エネルギーの60%以上を炭水化物で占めないよう注意。
  • 果物・野菜:コレステロールは含まず、ほとんどが低脂肪。毎日果物2〜4食分、野菜3〜5食分を摂取。デザートはフレッシュフルーツを選び、常に手元に置いておやつ代わりに。主菜に野菜キャセロールを加える、肉料理に野菜を添えるなど工夫。
  • 甘味類:砂糖やデザートは控えめにし、低脂肪タイプを選択。

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