慢性胃食道逆流症(GERD)
胃食道逆流症(GERD)は、食道の括約筋がうまく閉じず、胃酸が食道へ逆流することで起こる慢性的な疾患です。胸骨の裏側から喉にかけて焼けるような痛みや、口の奥に酸っぱい味がすることがあります。
症状
- 胸やけ(酸性消化不良)が週に2回以上
- 喘鳴、咳嗽、胸部の灼熱感
- 頻繁なげっぷ
- 食後すぐに横になると症状が悪化
- スパイス、油っこい食事、チョコレート、ペパーミント、炭酸飲料、カフェイン、トマト製品、マスタード、酢、柑橘類などが症状を誘発
検査
症状を医師に伝えるだけで診断が下ることもありますが、以下の検査で確定診断が行われます。
- 上部消化管造影(バリウムを飲み、フルオロスコピーで食道から胃までの流れを観察)
- 内視鏡検査(光源付きチューブで食道・胃内を直接観察)
- 食道内圧測定(24時間食道内にチューブを留置し、括約筋の圧力と酸度を測定)
症状の予防・生活改善
- トリガーとなる食べ物を避け、少量ずつ食べる
- 食後すぐに横にならず、頭と肩を高くして寝る
- 過体重の場合は体重を減らす
- 禁煙・禁酒を心がける
薬物療法
- 制酸剤:短期間の酸抑制に使用
- H2受容体拮抗薬・プロトンポンプ阻害薬(PPI):長期的に胃酸分泌を抑え、食道の治癒を促進
注意点・合併症
- 治療せずに放置すると、心筋梗塞に似た激しい胸痛が出ることがある
- 嚥下困難(飲み込みにくさ)や嘔吐・便に血液が混じることがある
- 酸が気道に入ると窒息や呼吸困難を引き起こす
- 長期的には食道がんのリスクが高まる
