起立性低血圧とは何ですか?
起立性低血圧(orthostatic hypotension)は、横たわったり座っている状態から立ち上がると血圧が急激に低下する状態です。足に血液がたまり、心臓へ戻る血液量が不足するため、めまいや失神が起こります。高齢者に多いですが、誰でも起こり得ます。
症状
立ち上がったときのめまい、ふらつき
視界のぼやけ
急に立ち上がった際や朝ベッドから起き上がったときの転倒
原因
血液を脚から心臓へ戻すメカニズムは複雑で、さまざまな要因が関与します。そのため、原因は多岐にわたります。
脱水症状(運動や病気による水分喪失)や利尿剤の大量使用により血液量が減少
ベータ遮断薬、バイアグラ、特定の抗うつ薬などの薬剤
アルコールや大麻など血管拡張作用を持つ物質
心機能低下を伴う心臓病
脊髄損傷、脊髄や脳の腫瘍、重度の感染症、やけど、糖尿病、発熱、熱い環境(温泉や熱いお風呂)
大量の食事摂取(腸へ血流が集中)
診断
医師は、座位(または仰臥位)・立位・再び座位(または仰臥位)で血圧を測定します。姿勢変化時に血圧が大きく変動すれば、起立性低血圧と診断し、原因探求を開始します。
治療
原因に応じた治療が基本です。薬剤が原因の場合は減量や代替薬への変更、基礎疾患がある場合はその治療を行います。原因が特定できない場合は、症状緩和を中心に対処します。
重症例には以下の薬剤が使用されます。
フルドロコルチゾン:血液量を増やすが、副作用が強く医師の管理が必須
ミドドリン:小動脈を収縮させ、脚への血液プーリングを減少させる
予防・対策
姿勢変化はゆっくり行う
長時間の立ち止まりは避ける
圧迫ストッキングを着用し、脚への血液滞留を抑える
十分な水分補給を心がける
1回の食事量を減らし、1日数回に分けて摂取する
朝の症状が強い場合は、ベッドのヘッドを少し上げて平坦な姿勢を避ける
