アルコール摂取量を減らすための実践的な10ステップ
はじめに
夕食時にワイン、試合観戦時にビール、仕事終わりのハッピーアワーでカクテル…そんな飲酒を楽しんできたあなたも、最近は回復が遅くなったり、二日酔いで仕事を欠勤したりしていませんか?集中力が低下し、体重が増えてしまうこともあります。周囲から「飲む量が増えている」や「酔いが強い」と指摘されることもあるでしょう。これは体がアルコールに慣れ、同じ効果を得るために量が必要になっているサインです。そこで、飲酒量を減らす決意をしたあなたへ、具体的な方法をご紹介します。
飲酒量を減らす10のステップ
安全な飲酒量を知る
米国農務省(USDA)が2005年に発表した『米国食事指針』によると、女性は1日1杯、男性は1日2杯までが適量とされています。妊娠中・授乳中の女性、特定の薬を服用中の方、特定の疾患を持つ方、未成年者、機械操作や運転を行う方は飲酒を控えるべきです。米国での標準的な飲酒量は、ビール12オンス(約350 ml)、マルトリカー8オンス、ワイン5オンス(約150 ml)、または80度の蒸留酒1.5オンス(約45 ml)です。この量は1日の上限であり、週に数日だけ大量に飲むのではなく、毎日少量に抑えることが重要です。CDC(疾病管理予防センター)も同様の指針を支持しており、研究でもアルコールの有害・有益な影響が示されています。
飲酒を減らす・やめる動機を明確にする
自分が飲酒を減らしたい理由を書き出しましょう。例:「体調が良くなる」「次の日の記憶がはっきりする」「配偶者との口論を減らす」「自尊心を取り戻す」「マラソンに挑戦できる体になる」など、具体的な目標をリスト化し、目につく場所に貼っておくとモチベーション維持に役立ちます。
飲む前に上限を決める
パーティや外出前に「今日は○杯まで」とあらかじめ決めておきます。飲み始めてからは判断力が低下し、意志が揺らぎやすくなるため、事前に決めた上限を守ることが大切です。
飲むペースと間隔を管理する
体は1時間に約1杯のペースでしかアルコールを代謝できません。ゆっくり飲み、飲む間に時間を空けましょう。また、毎日飲むのではなく、週に数日だけにとどめ、体に回復の時間を与えることが重要です。
アルコールとノンアルコール飲料を交互に飲む
アルコールの合間に炭酸水にレモンやライムを加えたもの、ジュース、ソフトドリンクなどを挟むと、総摂取量を抑えやすくなります。カフェインが多いコーヒーやエナジードリンクは、アルコールの影響を感じにくくさせるため避けた方が無難です。
飲む前に食事を摂る
空腹の状態で飲むとアルコールが急速に吸収されます。食事をしっかり取ることで吸収速度が遅くなり、酔いが緩やかになります。アルコールは食事の補助として楽しみ、食事の代わりにしないよう心がけましょう。
丁寧に断る練習をする
米国国立アルコール乱用研究所(NIAAA)やNIHのガイドラインでは、断るときは理由を説明する必要はないとしています。「健康のために控えている」や「薬を飲んでいる」など、シンプルに伝えるだけで構いません。自分の意思を尊重する姿勢が大切です。
自宅からアルコールを排除する
来客時に必要な分だけ購入し、常備酒は置かないようにします。家に酒があるとつい手が伸びやすくなるため、環境整備が効果的です。
Moderation Management などの支援団体を活用する
「Moderation Management」は、飲酒を完全にやめるのではなく、ハームリダクション(害の軽減)を目指す行動変容プログラムです。無料で参加でき、オンラインや対面のサポートグループで経験者と情報交換ができます。
AA などの無料サポートグループに参加する
飲酒量を減らすのが難しいと感じたら、アルコール依存症支援団体への参加を検討しましょう。Alcoholics Anonymous(AA)は世界中にミーティングがあり、オンラインでも利用可能です。その他、Women for Sobriety、Secular Organizations for Sobriety、Rational Recovery、SMART Recovery などもあり、完全禁酒を目指すものから段階的に減らすものまで選択肢があります。
