体重不足の赤ちゃんが受ける長期的な影響
なぜ赤ちゃんは体重不足になるのか
赤ちゃんが十分に体重を増やせない原因はさまざまです。医師はまず、親子の既往歴や出産時の経過を聞き取り、遺伝的要因や授乳方法に問題がないか確認します。身体検査で代謝・神経・消化器系の異常が見つかることもありますが、これらが体重増加不良の主因になることは稀です。ビタミンD欠乏(くる病)が体重不足の原因と指摘されることがありますが、実際にはほとんど関係がありません。
体重不足の赤ちゃんは発達が遅れることがある
十分なカロリーが摂取できないと、脳の発達が標準以下となり、運動能力や認知機能の伸びが遅れます。また、泣き止まない(コリック)や過度に興奮しやすく、落ち着かせるのが難しいことがあります。体重が軽い赤ちゃんは授乳時の吸引力が弱く、母乳から必要なビタミン・ミネラルを十分に摂取できないため、人工ミルクやサプリで補う必要があります。免疫力も低下しやすく、感染症にかかりやすくなる点も注意が必要です。
子ども時代・成人期の問題
シンガポールの研究者が2002年に『British Medical Journal』に掲載した報告によれば、体重不足で生まれた赤ちゃんは、標準体重の赤ちゃんに比べて成人後の心理的問題が20%以上多くなるとされています。さらに、発達マイルストーンの達成が遅れ、学校での注意力が散漫になりやすく、対人関係のスキルにも課題が残りやすいことが示されています。
体重不足の赤ちゃんは真剣に対処すべき
数か月間にわたり体重が増えない、あるいは減少している場合は、早急に対策を講じる必要があります。小児科医は心理士と連携し、赤ちゃんのストレスを軽減する方法を探ります。また、栄養士が適切なミルクやサプリメント、食事指導を行い、必要なエネルギーと栄養素を確実に補給します。正しい授乳・離乳の方法を身につけさせることで、現在の体重増加はもちろん、将来の健康基盤を築くことができます。
