スパレライト(スファレライト)の経済的価値と用途
スパレライト(スファレライト)は、亜鉛硫化物を主成分とする鉱物で、亜鉛の主要鉱石です。鉄を含有し、鉄分が多い不透明な黒色のものはマーマタイトと呼ばれます。鉱山労働者はこれを「パイライト」「偽ガレナ」「モックリード」「ジンクブレンデ」「ブラックジャック」などと呼んでいます。純粋なブレンデの組成は約67%の亜鉛と33%の硫黄です。名称はギリシャ語で「不誠実な岩」を意味し、1847年にE.F. Glockerが命名しました。
結晶構造
スパレライトは立方晶系で、亜鉛原子と硫黄原子が四面体配置をとります。その構造はダイヤモンド結晶に類似しています。六方晶系の類似体が現れる場合は、ウルツ石構造(wurtzite)と呼ばれます。
種類と特性
色は茶色、黄褐色、灰色から黒灰色まで多様で、光沢はダイヤモンドに似ています。光沢は鈍いものから光沢のあるものまであり、光沢が強い標本は虹色の光彩(ラビ・スパレライト)を示すことがあります。硬度は3.5〜4、比重は3.9〜4.1です。
産業利用
亜鉛の主要供給源であるため、金属の防錆コーティングや合金製造に広く使用されます。抽出された亜鉛は錆止め材や栄養補助食品、銅・銀・鉛の製造にも利用されます。また、真鍮、顔料、電池、医薬品の原料としても重要です。
商業利用
発光ダイヤル、テレビ画面、X線スクリーン、無毒塗料、蛍光灯などの製造に使用されます。屈折率が高く(2.37〜2.42)宝石としての価値も高く、研磨して装飾品に加工されます。
分布と供給
スパレライトはほぼ全大陸(南極大陸を除く)で採掘されており、供給は豊富です。ただし、透明な品種はスペインとメキシコでのみ産出されます。
