マラズムスの治療食
マラズムスは、カロリーとたんぱく質の摂取不足により発症する重度の栄養障害で、特に発展途上国の子どもに多く見られ、世界保健機関の統計では子どもの死亡原因の約50%を占めます。体脂肪と筋肉の減少、活動低下、倦怠感、成長遅延が主な症状です。治療には栄養介入が不可欠です。
経口補水療法
マラズムスでは体内の電解質が失われやすく、適切な補給が必要です。国際薬局方では、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ブドウ糖を含む経口補水液が推奨されています。ブドウ糖は腸壁から電解質の再吸収を助けます。開発途上国では費用と医療アクセスが課題となるため、家庭で安価に作れる補水液が有効です。母子保健教育基金のレシピは、塩小さじ1、砂糖大さじ8、水1リットルです。2歳未満の子どもは大きめのカップ半分(約120 ml)を1日、2歳以上は半カップから1カップ(120〜240 ml)を1日分与えます。一次に全量を飲ませず、少量ずつ時間をかけて摂取させましょう。
微量栄養素の補給
マラズムスの子どもはビタミンやミネラルが不足しがちです。特に下痢が頻発すると、鉄、亜鉛、ビタミンAの欠乏が深刻になります。これらの微量栄養素を含むサプリメントを10〜14日間継続して与えることで、失われた栄養を補完し、回復を促進します。
調理と衛生管理
下痢の予防はマラズムス防止の鍵です。調理時は十分に加熱し、食材に付着した細菌を死滅させます。また、調理場所や器具は清潔に保ち、異なる食材間の交差汚染を防ぎましょう。調理後の食品は冷蔵保存し、再加熱してから提供することで、細菌増殖を抑えられます。
