理想的なHDLレベルとは?
コレステロールは血液と全ての体細胞に自然に存在する物質です。脂質タンパク質(リポタンパク質)に結合して体内を運搬され、主にLDL(低密度リポタンパク質、いわゆる「悪玉」)とHDL(高密度リポタンパク質、いわゆる「善玉」)の2種類に分類されます。HDLが適正に保たれると心血管疾患の予防に繋がり、逆にHDLが不足すると心臓関連の疾患リスクが高まります。
血液検査(リピッドプロファイル)
HDLコレステロール濃度は血液検査で測定します。検査前の9〜12時間は水以外の飲食を控えると、より正確な数値が得られます。米国では血中コレステロールを mg/dL(ミリグラム/デシリットル)で測りますが、カナダや欧州では mmol/L(ミリモル/リットル)が一般的です。
検査の頻度
HDLは「善玉」コレステロールと呼ばれ、動脈硬化の予防に関与します。米国国立コレステロール教育プログラムは、20歳以上の人は5年に1回の血液検査を推奨しています。
HDLの目安値
- 60 mg/dL(1.5 mmol/L)以上 → 理想的なレベル
- 50〜59 mg/dL(1.3〜1.5 mmol/L) → 良好なレベル
- 男性:40 mg/dL未満(1.0 mmol/L)以下、女性:50 mg/dL未満(1.3 mmol/L)以下 → 低いと評価され、改善が必要
一般に、HDL値が高いほど心血管リスクは低くなります。
HDLを下げる「悪い脂肪」
食事はHDLに大きく影響します。トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすだけでなく、HDLも減少させます。マーガリン、揚げ物、加工食品、商業ベーカリー製品(クッキー、ドーナツ、マフィン、クラッカー)に多く含まれます。飽和脂肪酸もHDL機能を阻害するため、摂取を控えるべきです。主な供給源は全乳、チーズ、バター、脂肪の多い肉類、そしてココナッツ油・パーム油・パーム核油です。
HDLを上げる「良い脂肪」
一価不飽和脂肪酸はオリーブ油、ピーナッツ油、キャノーラ油などに含まれ、HDLを上昇させる効果があります。多価不飽和脂肪酸も有益で、トウモロコシ油、大豆油、ひまわり油などが代表的です。
予防・改善策
- 喫煙、肥満、運動不足、過度の飲酒は悪玉コレステロールを増やす要因です。
- 米メイヨークリニックは、週5回、1回30分以上の有酸素運動を推奨しています。これによりHDLが増加しやすくなります。
HDLの働き
HDLは体内の「掃除機」のような役割を果たします。余分なコレステロールを回収し、肝臓へ運搬して排泄させます。HDLが多いほど血中の余剰コレステロールが減少し、総コレステロール値も低く健康的な状態が保たれます。
