脂肪と脂質の基本と役割
特徴
脂質は長い炭化水素鎖を持つ有機カルボン酸である脂肪酸から構成されます。一般的な脂肪酸は炭素原子が12〜24個で、飽和(二重結合がない)か不飽和(1つ以上の二重結合で「折れ曲がり」)に分類されます。
種類
脂質は脂肪酸の配置や付随基、骨格分子に基づいて分類されます。
- トリグリセリド(中性脂肪)…グリセロールに3本の脂肪酸が結合したもの。
- ホスホリピッド…グリセロールに2本の脂肪酸とリン酸基が結合し、さらに窒素基や炭水化物基が付くことがあります。
- スフィンゴリピッド…骨格がグリセロールの代わりにセラミドで、ホスホリピッドに似た構造。
- ステロール(コレステロール)…ステロイド骨格を持ち、ホルモンや細胞膜の構成要素となります。
機能
- トリグリセリドは長期エネルギー貯蔵として利用され、血中や脂肪組織に蓄えられます。糖が不足した際にエネルギー源として放出されます。
- ホスホリピッドは両親媒性を持ち、全ての細胞の細胞膜の主要構成要素です。細胞膜は不要な分子の侵入を防ぐバリアとなります。
- スフィンゴリピッドとコレステロールは細胞膜の構造を安定させ、コレステロールはステロイドホルモンの前駆体でもあります。
食事上の考慮点
哺乳類は脂質を一定量摂取する必要があります。寒冷地の動物は脂肪層(ブレバー)で熱を保持し、人間もエネルギー貯蔵や必須脂肪酸(例:DHA)を供給するために脂質が必要です。また、コレステロールは少量でも必須で、欠乏すると脳卒中リスクが高まります。
注意点
過剰な脂質摂取は肥満を招き、二次的に糖尿病や心血管疾患(動脈硬化、プラーク形成)リスクを増加させます。
