血清を用いたウェスタンブロットは可能か?

概要

血清をそのままウェスタンブロットに使用することは技術的には可能ですが、一般的には推奨されません。血清は細胞や多数のタンパク質が混在した複雑な混合物で、目的タンパク質の検出を妨げる成分が含まれます。また、背景信号が高くなりやすく、低濃度のタンパク質は検出しにくくなります。そのため、通常は精製したタンパク質サンプルを用います。

血清使用が考慮されるケース

例外的に血清を使用した方が有利になる場合もあります。

  • 目的タンパク質が精製サンプル中に極めて少量しか存在しない場合、血清中の総タンパク質量が検出確率を高めることがあります。
  • タンパク質間相互作用の解析や、特定タンパク質に対する抗体の有無を調べる際に血清を利用することがあります。

血清を用いる際のポイント

血清を使用せざるを得ない場合は、干渉や背景を最小限に抑える工夫が必要です。

  • 遠心分離により細胞残渣や不溶性粒子を除去する。
  • 血清を適切に希釈し、干渉物質の濃度を下げる。
  • ブロッキング剤(例:牛血清アルブミンBSA)で非特異的結合を抑える。
  • 抗体濃度やインキュベーション時間など、ウェスタンブロット条件を最適化して背景信号を低減する。

結論

血清は背景が高く、特異的検出が困難になるリスクがあるため、基本的にはウェスタンブロットには不向きです。しかし、上記のような特別な目的や条件下では使用が検討されることがあります。その際は条件最適化を徹底し、結果の信頼性を確保してください。

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