ラップバンド手術の合併症と注意点
米国のNational Health and Nutrition Examination Survey(2003〜2004年)によると、成人の約66%が過体重または肥満です。運動やカロリー管理だけでは体重減少が十分でない場合、ラップバンド手術が選択肢となります。しかし、手術前に知っておくべき合併症がいくつかあります。
仕組み
ラップバンド手術は、体重が100ポンド以上過剰、またはBMIが40以上で、過去5年間にわたり肥満状態が続く成人を対象としています。手術中に外科医は、胃の上部に生理食塩水で満たされたシリコン製バンドを装着します。このバンドにより胃が大量の食物を受け入れにくくなり、少量の食事で満腹感が得られ、長時間持続します。メーカーによれば、手術後の入院期間は通常24時間未満です。
逆流性食道炎(GERD)
食物は嚥下時に食道を通って胃に送られますが、逆流性食道炎(GERD)は胃酸が食道に逆流し、食道粘膜を刺激して胸やけや胸痛、嚥下困難、喉の痛みなどを引き起こす消化器疾患です。ラップバンド手術後の合併症の一つとして報告されています。
嘔吐
ラップバンド手術後は、医師から指示された食事管理と食べ物を十分に噛むことが重要です。これを怠ると吐き気や嘔吐が起こります。嘔吐が頻発する場合、バンドの位置がずれている可能性があるため、速やかに医師に相談してください。嘔吐はバンドが作り出す小さな胃ポーチを拡大させ、減量効果を減少させます。
バンドずれ(スリップ)
バンドが胃の上部からずれると、バンド内に過剰な食物が入るようになります。過度の嘔吐が原因でバンドがずれることがあります。軽度の場合は医師がバンド内の液体を抜いて数週間後に再充填しますが、重症例ではバンド内の胃組織が壊死し、外科的に除去が必要になることがあります。
侵食(エロージョン)
手術後、少量の食事しか摂れなかったのに、急にフルコースの食事が食べられるようになった場合は、バンドが胃壁に侵食している可能性があります。侵食は緊急手術を要する状態ではありませんが、胃の機能が回復し体重が戻り始める原因となります。
