不安障害の生物学的側面
不安障害は急性ストレス障害や社交不安から全般性不安障害まで幅広く、遺伝的要因や環境要因が複雑に関与しています。ここでは、主な生物学的要因を中心に解説します。
神経生物学
不安障害を持つ人は、脳の側頭葉で通常以上の活動が観察されます。側頭葉は恐怖や不安の感情処理に関与しており、刺激を過剰に感情的に重要と感じやすくなります。
遺伝
家族研究から、不安障害には遺伝的要因が関与することが示唆されています。家族に不安障害の患者がいると、本人が発症するリスクが高まります。
性別
診断率には性別差があります。女性は男性の約2倍の頻度で全般性不安障害、PTSD、広場恐怖症と診断されます。一方、強迫性障害は男女で診断率がほぼ同等です。
有病率
不安障害は最も一般的に診断される精神疾患です。生涯にわたり約25%の人が何らかの不安障害の症状を経験し、全般性不安障害だけでも全人口の5%が罹患しています。
予後
子どもや若年成人で過剰診断されるケースもありますが、診断された成人の半数以上は20歳以前に症状が出現しています。不安障害は慢性化しやすいものの、人生の各段階で重症度は変動します。
