全般性不安障害の有病率
米国のNational Comorbidity Survey Replication(NCSR)によると、米国一般人口の生涯有病率は5.7%である。全般性不安障害(GAD)は激しい不安や心配が続く痛みを伴う疾患で、自殺リスクもあるが、世界保健機関(WHO)の報告では、患者の約57%が治療を受けていない。
診断基準(Identification)
- 全般性不安障害は、特定の対象がなく過度の不安や心配が続く状態を指す。DSM‑IV(精神障害診断・統計マニュアル第4版)では、6か月以上続く過度で制御できない不安があり、以下の症状のうち3つ以上(子どもは1つ)を呈することが診断基準とされる。
- 筋緊張
- 睡眠障害
- 集中困難
- 疲労感
- イライラ感
- 落ち着かない、緊張感
有病率の種類(Types of Prevalence)
- 医学的に「有病率」は集団に占める割合を意味する。主に「12か月有病率」(過去1年にGADと診断された割合)や「生涯有病率」(一生のうちにGADを経験した割合)が報告される。「点有病率」は特定の時点や期間に診断された割合を指す。
有病率の測定方法(Measuring Prevalence)
- 有病率は調査により推定される。米国では1990‑1992年のNational Comorbidity Survey(NCS)と2001‑2002年のNational Comorbidity Survey Replication(NCSR)が標準的な推定値を提供した。これらは、訓練された質問票と面接手法を用いて、一般住民を対象に実施された。一次診療医や精神保健専門家への調査でも有病率の評価が行われる。
留意点(Considerations)
- すべての調査には誤差が伴う。誤差は面接者のミスや回答者の虚偽回答から生じる。大規模サンプルや統計的手法を用いることで、誤差の影響を最小化できる。
論争点(Controversy)
- DSM‑IVでは症状が6か月以上持続することが診断要件とされているが、最近の研究では6か月未満でも不安障害とみなすべきケースが増えている。2005年6月号のNew England Journal of Medicineによると、診断期間を6か月から1か月または3か月に短縮すると、生涯有病率はそれぞれ7.5%、5.2%に上昇する可能性が示唆された。
地域別の有病率差(Differing Rates)
- 有病率は地域や国によって異なる。WHOの報告例は、ベルリン7.3%、パリ7.2%、マインツ4.5%、マンチェスター3.0%、フローニンゲン1.5%である。開発途上国は先進国に比べて有病率が高く、低所得・低教育はリスク因子とされる。性別では、女性の有病率が常に男性より高い傾向が見られる。
