シンバスタチンのリスクと副作用について
シンバスタチンは、コレステロール低下を目的に処方されるスタチン系薬です。肝臓でのコレステロール合成を抑制することで、心血管疾患の予防や治療に有効ですが、使用者の中にはさまざまな副作用が報告されています。以下に、主な副作用とそのリスク要因をまとめました。
消化器系
胃炎や胃粘膜の炎症が約5%の患者で報告されています。また、2%が便秘を訴えています。下痢、膨満感、げっぷ、胸やけなども起こり得ます。
筋骨格系
約3.7%の使用者が筋肉痛を経験し、まれに致死的な横紋筋融解症(筋組織が壊れミオグロビンが腎臓にダメージを与える)を起こすことがあります。抗真菌薬(イトラコナゾール、ケトコナゾール)やマクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン)、HIVプロテアーゼ阻害薬(リトナビル、インダナビル)、抗うつ薬ネファゾドンとの併用、さらには1日クォート以上のグレープフルーツジュース摂取はリスクを高めます。
呼吸器系
使用者の約6.6%が気管支炎、2.3%が副鼻腔炎を発症すると報告されています。
神経系
頭痛、不眠、めまいは最大4.5%の患者に見られます。その他、めまい、脱力感、記憶障害、うつ、四肢のしびれや神経痛も報告されています。
過敏症
稀ですが、顔・喉・四肢の重度の腫れ(血管浮腫)や、喘鳴・胸痛・蕁麻疹・失神を伴うアナフィラキシーが起こることがあります。また、スティーブンス・ジョンソン症候群と呼ばれる重篤な皮膚障害も報告されています。
出血リスク
シンバスタチンは抗凝固薬ワルファリンの効果を若干増強し、外傷や手術後の出血が長引く可能性があります。
肝臓
約1%の患者で肝酵素やタンパク質の変動が見られ、まれに肝炎や黄疸、極めて稀な肝不全が報告されています。既存の肝疾患がある場合は特に注意が必要です。
妊娠・胎児への影響
胎児は母体からコレステロールを取り込み組織や臓器の形成に利用します。そのため、妊娠中のシンバスタチン使用は胎児の奇形リスクを高める可能性があるとされています。
