アルコール依存症は体のどの部分に影響するのか?
アルコールは中枢神経系を抑制し、運動制御や判断力を司る脳の機能を低下させます。その結果、言語が不明瞭になる、聴覚がぼやける、視界がかすむといった症状が頻繁に見られます。脳は体の「指揮センター」なので、アルコール依存症は全身のさまざまなシステムに悪影響を及ぼします。
アルコール代謝
アルコールはカロリーを含むため食物とみなされますが、消化の仕方は食物とは大きく異なります。胃の粘膜から直接吸収され、他の食べ物に比べて血流に速やかに入ります。
体内のアルコール
体内に入ったアルコールは、肝臓で約0.5オンス(約15 ml)/時間の速度で分解されます。肝臓が処理しきれない分は血液中に残り、時間が経つまで循環し続けます。
肝臓への影響
肝臓は胆汁の生成、脂肪の乳化、グリコーゲンの貯蔵、抗体の産生など多くの重要な役割を担っています。長期間にわたって大量のアルコールを摂取すると、肝臓は過負荷状態となり、脂肪・炭水化物・タンパク質の処理ができなくなります。その結果、肝硬変や低血糖、脂質異常が起こります。
男女の代謝差
男性は体脂肪が少なく、アルコール分解酵素が多いため、女性よりも速くアルコールを代謝します。そのため、女性は同じ量のアルコールでも、男性より早く健康被害が現れやすいです。
アルコール関連症候群
代表的な症候群として、胎児アルコール症候群(FAS)とウェルニッケ‑コルサコフ症候群があります。FASは妊娠中に大量のアルコールを摂取した場合に胎児に重篤な先天性障害を引き起こします。ウェルニッケ‑コルサコフ症候群は、長期的な大量飲酒によりチアミン(ビタミンB1)の吸収が阻害され、神経障害をもたらす疾患です。
