葉酸(フォレート)と合成葉酸(フォリック酸)の違い
吸収と推奨摂取量
合成葉酸は天然の葉酸(フォレート)より体内での吸収が良好です。この差を補うため、推奨摂取量(RDA)は「食事性葉酸相当量(DFE)」で表されます。1 µg DFEは、食事由来の葉酸1 µg、または合成葉酸0.6 µgに相当します。米国国立衛生研究所(NIH)によると、成人の RDA は 400 µg DFE/日、妊娠中は 600 µg DFE/日、授乳中は 500 µg DFE/日と定められています。
葉酸を含む食品
- エンドウ豆、ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、アボカド、トマト、オレンジジュースなどが天然の葉酸源です。
- 食品中の葉酸は合成葉酸に比べバイオアベイラビリティが低く、体内に取り込まれる割合はやや少ないですが、ビタミンA・Cや食物繊維など他の栄養素も同時に摂取できる利点があります。
フォリック酸で強化された食品
- 米国では 1998 年にフォリック酸強化プログラムが開始され、シリアルや小麦粉製品などが対象となりました。強化シリアル 1 食分で DFE の 25〜100%を摂取でき、米、卵麺、特定のパンも同様に強化されています。
- この施策により、米国の食生活は概ね十分な葉酸供給が確保されていると評価されています。
葉酸レベルに影響する要因
- 妊娠・授乳期は葉酸の需要が増大します。また、透析治療中、肝疾患、特定の貧血、過度のアルコール摂取、葉酸吸収障害がある人は不足しやすいです。特定の薬剤(例:抗てんかん薬、メトホルミン)も吸収を妨げます。
- 葉酸欠乏の症状は貧血、体重減少、舌の痛み、頭痛、イライラ、記憶障害、行動障害などです。妊娠中の欠乏は早産、低出生体重、神経管閉鎖障害のリスクを高めます。
