電子機器リサイクルの重要性

米国では、コンピュータやスマートフォン、テレビなど、電子機器が日常生活に欠かせない存在です。技術の進歩が速く、新製品への買い替えが頻繁に行われるため、古い機器が大量に廃棄されます。これらの機器にはリサイクル可能な資源と同時に有害物質も含まれているため、適切に処理しないと健康や環境に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。

電子機器は有害廃棄物を生む

  • 古いテレビの陰極管(CRT)1台あたり、4〜8ポンド(約1.8〜3.6kg)の鉛が含まれています。リサイクルされなければ、埋立地で鉛が土壌や水に浸出し、環境汚染の原因となります。

    旧型コンピュータモニターの蛍光灯には水銀が、回路基板には鉛や発がん性のカドミウムが使用されています。さらに、携帯電話のケースやバッテリーにも鉛やニッケル・カドミウム(Ni‑Cd)電池が含まれ、適切に処理しなければ有害物質が拡散します。

電子機器は埋立地に流れる

  • 電子機器は総固形廃棄物の約2%を占めています。米国環境保護庁(EPA)の推計では、年間4,000万台以上のコンピュータが「廃棄」対象となります。

    2007年だけで、回収された電子機器は41万4,000トン(全体の18%)に対し、1,840,000トン(82%)が埋立地へと送られました。埋立地の重金属の約70%、鉛の約40%が電子機器由来とされています。

リサイクルで排出量を削減

  • 米国だけで約30億台の電子機器が存在すると見積もられています。これらをリサイクルすれば、製造過程で発生する温室効果ガスを大幅に削減できます。EPAは「100万台のデスクトップコンピュータをリサイクルすれば、年間16,000台の乗用車が排出する二酸化炭素と同等の削減効果がある」と報告しています。

電子機器のリサイクル方法

  • EPAは全国規模の「eCycling」プログラムを展開し、メーカーや小売店が回収・リサイクルイベントを実施しています。リサイクル業者は認証取得と業界基準の遵守が必須です。回収率は業者により異なり、全体の10%程度しか回収しないところもあれば、90%近くを再利用できるところもあります。

    プライバシー保護のため、コンピュータやスマートフォンなどのデータストレージは、ハードディスクやメモリを完全に消去した上で持ち込むことが推奨されます。

リサイクルの課題

  • 認証のないリサイクル業者が不正に海外へ輸出すると、現地の規制が緩く有害物質が適切に処理されないまま環境汚染が進行します。作業者は有害物質への長期曝露によりがんなどの健康被害を受けるリスクがあります。また、処分不良により有害物質が土壌や地下水に浸出し、地域全体の環境悪化を招きます。

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