有害廃棄物処理法(スーパーファンド)
歴史
米国議会は、ニューヨーク州ロブ・キャナルで起きた災害を受けて初めてスーパーファンドを創設しました。この地域は有害な産業・化学廃棄物の埋設地の上に建設され、豪雨により土壌中の化学物質が流出し、住民は白血病や先天性欠損などの慢性疾患に苦しみました。1986年10月17日、スーパーファンド改正法(SARA)が制定され、CERCLA(包括的環境応答・賠償・責任法)が改正され、基金規模は93億ドルに拡大しました。
規定
CERCLA には、汚染されたサイトを除去するための二つの手段があります。
- 除去措置(Removal Action):局所的な漏出で緊急対応が必要な場合に実施。緊急、時間制限あり、時間制限なしの三種に分類されます。
- 修復措置(Remedial Action):除去措置より長期的な対策が必要な場合に実施し、永続的なリスク低減を目的とします。修復措置は EPA が指定する「全国優先順位リスト(NPL)」に掲載されたサイトでのみ行われます。
手続き
汚染が疑われる場所が特定されると、EPA は初期評価を実施します。評価では現地調査、視覚的点検、サンプリング、インタビューなどが行われ、結果は危険度評価システム(HRS)で数値化されます。HRS の評価が高い場合は、詳細な「修復調査/実現可能性調査(RI/FS)」を実施し、汚染範囲とリスクを把握します。その後、対策案を策定し、公開コメントを経て承認されれば、実際の修復作業が開始されます。
実施状況
2010 年時点で、全国優先順位リスト(NPL)には約 1,270 件の有害サイトが登録されています。また、5 年間で 16 億ドルの基金が確保され、この資金は税金からの拠出金としてスーパーファンドに投入され、汚染除去に活用されています。
改革
1986 年に制定された SARA は、基金の増額と新技術・調査の推進を支援しました。1994 年、クリントン政権はさらなるスーパーファンド改革を提案しましたが、議会の共和党からの強い反対により実現しませんでした。
