鉄の過剰摂取と中毒症状
概要
鉄は酸素の運搬やエネルギー産生、免疫機能に不可欠な栄養素ですが、体内に過剰に蓄積すると有害になります。
ヘモクロマトーシス(鉄過剰症)
ヘモクロマトーシスは体が鉄を適切に分解できず、体内に鉄が過剰にたまる遺伝性疾患です。血液輸血の繰り返しやまれな代謝異常、過度な食事からも発症することがあります。男性は月経による鉄損失がないため、女性よりも罹患率が高いです。
ヘモクロマトーシスの主な症状
- 肝臓の肥大や肝機能障害
- 関節炎や関節痛
- 体毛の脱毛
- 皮膚の色素沈着(茶褐色)
- 月経停止(閉経様)や性機能障害
- 倦怠感・疲労感
- 感染症のリスク増加(鉄を好む細菌が増殖しやすいため)
鉄中毒(急性鉄中毒)
鉄サプリメントや鉄強化食品の過剰摂取により起こります。特に小児は鉄が貧血治療のために処方されることが多く、誤って大量に摂取すると危険です。成人でも鉄が添加された食品が増えているため、注意が必要です。
鉄中毒の症状
- 吐き気・嘔吐
- 腹痛・下痢
- ショック状態
- 肝不全
- 腸管障害(出血や壊死)
対策と予防
鉄の摂取は食事バランスと医師の指導に基づいて行い、サプリメントは必要量を守りましょう。ヘモクロマトーシスが疑われる場合は血液検査で鉄代謝を評価し、早期治療が重要です。
