高カリウム血症の治療法は?
血中カリウムが過剰になる状態を高カリウム血症(hyperkalemia)と言います。腎臓がカリウムを十分に排出できず、血液中に蓄積されることで起こります。カリウムは筋肉の機能調整や消化・代謝に関わる重要なミネラルです。以下に、急性期・長期的な治療法、薬物療法、食事管理について解説します。
急性期の治療
- 血中カリウムが危険なほど上昇した場合は緊急処置が必要です。心臓への影響が大きいため、まずは生命を守ることが目的です。
- 腎機能が不十分なときは透析でカリウムを除去します。
- 利尿剤(水様剤)で体内のカリウム排泄を促します。
- 心筋や筋肉に症状が出ている場合は、静脈投与のカルシウム製剤で細胞膜を安定化させます。
- 重症例では、インスリンとグルコースを併用し、カリウムを細胞内へ移動させます。
長期的な治療
- 高カリウム血症の根本原因(例:腎不全)を治療します。
- ループ利尿剤などで余分なカリウムと体液を排出し、血中濃度を正常化します。
- カリウムを細胞内へ取り込む薬剤や、腎臓からの排泄を助ける薬剤を使用します。
薬物療法
- インスリン、炭酸水素ナトリウム、ベータ刺激薬は血中カリウムを細胞内へ移動させます。
- 利尿剤やカリウム結合樹脂(例:スチール酸樹脂)は腸管でカリウムを吸着し、排泄を促進します。
- 結合樹脂はナトリウムとのバランスを保ち、体内のミネラルバランスを調整します。
栄養管理
- 1日あたり5〜150 mgの低カリウム食を目指し、250〜500 mg以上は高カリウム食とします。
- バナナ、レンズ豆、ナッツ、桃、ジャガイモ、トマト、スイカ、サーモンなどの高カリウム食品は控えます。
- オリーブオイルなどの健康的な油を使用し、白パン・砂糖・パスタなどの精製食品は避けます。
- 赤肉やファストフード、加工肉の摂取を減らし、脂肪の少ない肉、魚、豆類からたんぱく質を取ります。
- トランス脂肪酸、アルコール、タバコは除き、カフェインは医師と相談の上で控え、水分は十分に摂取します。
- 食物アレルギーはカリウム上昇の原因になることがあります。乳製品、グルテン、トウモロコシ、大豆、保存料、添加物などのアレルギー検査を受けましょう。
