オメガ3魚油とは何か?
歴史的に関節痛や風邪の治療に用いられてきた魚油は、近年その効果が心臓病や精神障害の治療へと拡大しています。オメガ3が心血管の健康に与える影響は現在も研究が進められており、米国心臓協会は最適な心臓健康のために魚や魚油の摂取を推奨しています。また、成人や子どもの精神障害に対しても、オメガ3魚油が有効な治療法として注目されています。
魚油とは
魚油は、冷水の脂肪が多い魚の脂肪組織から抽出されます。かつてはタラ肝油が風邪や関節痛の治療に使用されましたが、味や匂いが強く飲みづらいものでした。現在の魚油は、オメガ3系長鎖脂肪酸の含有量を高め、水銀汚染のリスクを低減するよう精製されています。
特性
オメガ3魚油には、ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)という長鎖脂肪酸が含まれます。特にDHAは乳幼児の脳や神経系の発達を促進するとされています。EPA・DHAは共に心血管疾患のリスク低減に寄与します。
心臓への効果
米国心臓協会は、週に2〜3回は脂肪の多い魚を食事に取り入れることを推奨しています。魚は良質なたんぱく源であると同時に、長鎖オメガ3脂肪酸が豊富です。これらは急性心筋梗塞の予防・治療に役立ち、血圧の低下、動脈硬化プラークの増殖抑制、トリグリセリドの減少、不整脈リスクの低減などの効果が報告されています。
ADHD(注意欠陥多動性障害)などの精神疾患
魚油は成人のうつや不安障害の改善にも用いられます。近年は自閉症、ディスレクシア、ADHDの子どもへの効果が研究されています。ADHDの子どもにおいて血中DHA濃度が低いことが指摘され、DHA欠乏とADHDの関連が検討されています。2005年のオックスフォード・ダーラム研究(P. Montgomery)では、魚油摂取により子どもの集中力と課題遂行能力が向上したと報告されています。
使用上の注意点
魚油サプリメントを選ぶ際は、精製された医薬品グレードのものを選び、水銀中毒を回避しましょう。高用量は血液を薄め、凝固を妨げるため、手術前は摂取を控える必要があります。また、過剰摂取により胃部不快感や吐き気が生じることがあります。
