減量と視床下部
識別
視床下部は視床の下に位置し、体のさまざまな機能を調整する脳の部位です。食欲や飲料欲求のコントロール、摂取した食物の代謝、さらには体全体の恒常性(ホメオスタシス)を管理するため、減量と深く関わっています。そのため、視床下部は「マスターブレイン」とも呼ばれます。
機能
視床下部は味覚や嗅覚といった感覚情報を統合し、食欲を決定します。また、ホルモンを分泌して空腹感や満腹感だけでなく、食べ物の味や満足感も調整します。
時間枠
食事後に満腹感が脳に伝わるまでに約20分かかります。この関係を利用し、満腹感を早く感じさせるダイエット薬が開発されています。一方で、食事をゆっくり摂ることで、視床下部が満腹シグナルを送る時間を確保し、過食を防ぐ方法も推奨されています。
効果
視床下部は代謝と体重減少の関係も制御します。セットポイント理論によれば、食習慣の変化だけでは体重が変わらないことがあり、代謝率の変化で中和されます。過剰摂取したマウスは脂肪細胞からレプチンが放出され、代謝が促進され食欲が抑えられます。逆に飢餓状態のマウスは代謝が低下し食欲が増加します。視床下部はレプチンの放出を制御し、OB遺伝子(マウス・ヒト共通)がレプチン分泌に関与します。OB遺伝子に欠陥があると肥満の原因となります。
考慮点
代謝と体重減少の関係は、様々な異常や外部要因によっても影響を受けます。視床下部や下垂体の腫瘍は食欲や飲水、睡眠、性欲の調整を乱すことがあります。また、ストレス、自然光、ステロイド、血中インスリンなどの刺激、匂いといった外部刺激、疾患も視床下部の機能に影響し、結果として体重に変化をもたらすことがあります。
