喪失と怒りへのカウンセリングアプローチ
喪失の5段階
エリザベス・クブラー=ロスが『死と臨終』で示した5段階(否認、怒り、取引、抑うつ、受容)は、喪失を経験する人々にとって有用な枠組みです。否認は「まだ起こっていない」と信じようとする状態、怒りは喪失を認識し始めたときに生じる反発、取引は「もし…なら…」という仮定的な思考、抑うつは無気力や絶望感、受容は現実を受け入れ前へ進む段階です。
批判と別の段階モデル
がんサバイバー支援サイトのJudy Bearは、クブラー=ロスのモデルは「感情のスクリプト」ではなく、個々の体験に合わせて変わると指摘します。代替としてロバート・テメス博士の『空の椅子と暮らす』では、無感覚(機械的機能と社会的絶縁)、混乱(痛みに伴う組織的崩壊)、再組織(喪失前の生活様式への再適応)という段階が示されています。
個別対応の重要性
Keren M. Humphrey は、喪失の状況や本人の特性を踏まえて「個人に合わせたカウンセリング戦略」を立てるべきだと強調します。人それぞれ喪失体験は異なるため、まずはクライアントのニーズを中心に据えることが不可欠です。
怒りへの対処法
怒りを和らげる具体的手法として、怒りの引き金となる思考・人物・状況・場所を特定し、代替的な反応を計画する方法があります。また、怒りが湧いたときに「タイムアウト」を取り、状況と自分や相手の心的姿勢を振り返ることで、問題解決志向にシフトさせます。リラクゼーション法や呼吸法の実践も併せて効果的です。
