FDAによる補完代替医療(CAM)規制の概要

補完代替医療(Complementary and Alternative Medicine、略称CAM)は、従来の西洋医学とは異なる様々な医療実践、製品、療法を指します。補完医療は、鍼灸のように既存の医療と併用して痛みを和らげるといった形で使用され、代替医療はスタチン薬の代わりに赤酵母米を摂取してコレステロールを下げるなど、従来医療の代わりに用いられます。米国では約3分の1の人が何らかのCAM製品を利用しており、FDA(米国食品医薬品局)がどの範囲を規制しているかについて混乱が生じています。

FDAが規制する対象

FDAは、(農務省が管轄する肉・家禽・一部の卵製品を除く)すべての食品の安全性を確保します。また、医薬品、バイオロジカル製品、医療機器、化粧品、その他の消費者製品の安全性と有効性も監督します。

食品補助食品健康教育法(DSHEA)の制限

1994年に制定された食品補助食品健康教育法(DSHEA)により、FDAのCAM製品に対する権限は限定的です。安全性と有効性の保証は製造者に委ねられ、表示ラベルの主張が真実であることを製造者が責任を持って確認しなければなりません。

FDAによるCAMの規制実務

FDAは、食品補助食品が市場に出る前にその主張を審査しません。製品が「安全でない」または「虚偽・誤解を招く表示」をしていると判断された場合にのみ、行政措置を取ります。製品の回収や販売停止には、FDAがその表示が誤りであり、消費者に危害を与える可能性があることを証明する必要があります。

業界向けガイダンス(CAM製品)

2006年12月、米国保健福祉省(HHS)とFDAは「補完代替医療製品およびその規制に関する業界向けガイダンス」を発表しました。CAMの種類や用途に応じて、製品は以下のいずれかとして規制されます。

  • バイオロジカル製品
  • 化粧品
  • 医薬品
  • 医療機器
  • 食品(食品添加物やサプリメントを含む)

一般に安全と認められた物質(GRAS)は食品添加物の定義から除外されます。例えば、クランベリータブレットを「尿路の健康維持のため」と表示すれば食品補助食品として扱われますが、「尿路感染症を予防する」旨で表示すると、疾病の診断・治療・予防を目的とする医薬品とみなされ、薬事法の対象となります。

食品補助食品は法律上は食品と位置付けられ、市場投入前に安全性や有効性を証明する義務はありません。CAM製品を販売する際は、FDAの安全性・表示に関する要件を必ず確認し、適切に遵守することが求められます。

栄養 - 関連記事