商業農業と魚の養殖
商業農業とは
商業農業(アグリビジネス)は、大規模に単一作物や家畜を育て、広範囲に流通させる農業形態です。広大な単作農園や集中飼育施設(CAFO)でハイブリッド種子、農薬、抗生物質、肥料などの先端技術や機械を駆使します。多様性を保ち地域向けに販売する多様農業とは対照的です。
魚の養殖(水産養殖)
魚の養殖は水産養殖の一形態で、約4千年前に中国で始まったとされています。ローマ人、エジプト人、ハワイの人々も古くから実践し、聖書にも言及があります。伝統的には池や水域の区画で魚を育て、容易に捕獲できるようにしていましたが、近年は大量生産を目指す商業化が進み、技術・肥料・抗生物質の使用が一般的です。
環境・健康への懸念
商業農業、特に魚の養殖やCAFOでは高密度飼育のため抗生物質が多用され、抗菌性菌の出現リスクが高まります。また、廃棄物が大量に発生し、陸上では有害な糞池に蓄えられ、養殖場では周辺の水域へ流出し、海域を不適切な状態にします。
利点
野生の魚は過剰漁獲や絶滅の危機に直面しています。需要は依然として高く、野生捕獲だけでは供給が追いつきません。養殖はそのギャップを埋め、安価に安定した供給を可能にします。商業農業全般も同様に、作物や家畜の大量供給を低価格で実現します。
栄養価の違い
養殖魚の栄養は養殖方法や飼料に左右されます。商業的に養殖された魚は、例えば米国のティラピアはトウモロコシ飼料が中心で、オメガ6/オメガ3比が高くなり、心血管疾患リスクが増大します。一方、自然に近い環境で自然餌を食べさせた小規模養殖の魚は、たんぱく質が豊富でオメガ比もバランスが取れています。
