低残渣食事(低残留食)のポイントと実践方法
医療辞典によると、低残渣食事とは「消化・吸収後に下部腸管に残る残渣が最小限になる食事」を指します。低残渣食事は低繊維食と似ていますが、繊維だけでなく腸の蠕動を促す牛乳や乳製品も制限します。Mayo Clinicによれば、低残渣食事の目的は排便回数と便の量を減らすことです。
食事の特徴と対象疾患
低残渣食事は下痢、腹痛、消化不良、腸炎の症状緩和に有効です。主に以下の疾患の患者さんに医師から勧められます。
- 憩室炎(腸壁の異常なポケットの炎症)
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
- その他の炎症性腸疾患
減量目的での利用は推奨されていません。
栄養面での制限と注意点
低残渣食事は非常に制限が厳しく、1日あたりの食物繊維摂取量は10〜15g未満が目安とされています(シカゴ・ノースウェスタンメモリアル病院)。必要な栄養素をすべてまかなうことは難しいため、短期間の使用が原則です。医師は不足しがちな栄養素を補うために、マルチビタミン・ミネラルの摂取を勧めることがあります。特に果物や野菜の制限により、カルシウム、ビタミンC、葉酸の摂取が不足しがちです。
具体的な食品選択例
以下は低残渣食事で推奨される食品と避けるべき食品の例です。
- 主食(1日6〜11食分):白パン、白米、精製されたシリアルやパスタ。グラノーラ、オートミール、コーンブレッド、全粒粉製品は避ける。
- 果物・野菜(1日2〜4食分):缶詰の果物・野菜、アップルソース、果肉なしのジュース。生の果物・野菜は除外(バナナと刻んだレタスは例外)。
- たんぱく源(1日2〜3食分):肉、鶏肉、魚、卵。豆類、レンズ豆、エンドウは避ける。
- 乳製品:1日合計で最大16オンス(約470ml)までに制限。ポップコーン、ナッツ、チョコレート、ピーナッツバター、フルーツ入りヨーグルト、カフェイン、ココナッツ、種子入り食品は避ける。
低残渣食事は医師の指導のもと、必要な期間だけ実施し、栄養バランスを保つためにサプリメントや適切な食品選択を心がけましょう。
