経管栄養(チューブ栄養)とは

経管栄養は、口からの摂取が困難な患者に対し、チューブを通じて栄養を供給する方法です。1980年に初めて導入され、日本癌学会の推計では20万人以上がこの治療の恩恵を受けています。主な目的は、十分な栄養を確保し、適正な体重を維持することです。

適応とチューブの種類

  • 短期間の使用の場合は、鼻腔からチューブを挿入する鼻経管が用いられます。
  • 長期にわたる場合は、腹壁に開口部を作り、胃に直接チューブを留置する胃瘻が選択されます。
  • 放射線療法や化学療法などで飲食が困難になる患者にも推奨されます。

重要性

経管栄養は、食事が取れない患者でも必要なエネルギー、タンパク質、ビタミン、ミネラルを供給できます。特にリハビリが必要な患者にとって、体の燃料となる栄養は欠かせません。

チューブ留置の手順

チューブの挿入は比較的簡単です。腹部に留置する場合は、内視鏡を用いて胃まで導入します。チューブは内部にワイヤーや胃内の小さなバルーンで固定され、外れにくくなっています。初期にはガスが混入し不快感を覚えることがありますが、慣れるにつれて軽減します。

リスクと合併症

  • 最も一般的なリスクは誤嚥で、肺に栄養が入ることです。給餌中は患者をできるだけ座位に保ちます。
  • チューブが外れやすく、腹部の開口部(ストーマ)から漏れが生じることがあります。
  • チューブへの過度な張力は腹壁内部の組織壊死を引き起こす可能性があります。
  • まれに胃出血など重篤な合併症が起こることがあります。

ケアとメンテナンス

チューブが詰まらないよう、粘度の低い栄養液を使用し、給餌前後に水でフラッシュします。給餌はゆっくりと行い、1時間程度かけて完了させることが推奨されます。また、経管栄養中でも口腔ケアを怠らず、口腔内を清潔に保ち、歯をブラッシングします。

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