人間におけるカリウム欠乏
欠乏の兆候
カリウムが不足すると体のほぼすべての部位に影響が出ます。心血管系では脈拍や心拍数の低下、心筋障害、心筋梗塞、高血圧が起こります。頭痛、背部痛、筋肉の痙攣やけいれん、慢性的な渇き、倦怠感、腺の腫れ、にきび、虫歯、手足の冷感、神経障害、しびれ、まぶたや口の痙攣、むくみ、寒さに対する感受性の増加も見られます。消化器系では便秘、吐き気、食欲不振、嘔吐が現れます。免疫機能が低下し、感染症にかかりやすく、傷や打ち身の治癒が遅れ、アレルギー症状が出やすくなります。精神面では集中力低下、記憶力低下、混乱、イライラ、不眠、反射遅延、方向感覚喪失、うつ、無気力、気分の変動が現れます。エネルギーレベルも低下し、身体的・精神的な持久力が減少し、副腎疲労や倦怠感が生じます。
カリウム欠乏の原因
カリウム欠乏は特に高齢者や慢性疾患を抱える人に多く見られます。利尿剤、コルチコステロイド、アルドステロン、ペニシリン、長期使用の下剤やアスピリン、塩化ナトリウム点滴などの薬剤はカリウムを減少させます。下痢、糖尿病、断食もカリウム喪失の原因です。成人は1日約3 gのカリウムを尿中に排泄します。体内のナトリウムが過剰になると、ナトリウムとカリウムは拮抗関係にあるため、カリウムがさらに失われやすくなります。
関連する健康状態
血中カリウムが低いと脳卒中のリスクが約2倍に上昇します。また、動脈硬化、高血圧、むくみの原因ともなります。長期的に低カリウム状態が続くと、心筋の線維化、腎臓肥大、筋肉麻痺、骨粗鬆症、不妊・不育など深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
カリウムの供給源
カリウムが豊富に含まれる食品は新鮮な果物と野菜です。特に水菜、苦味野菜、バナナ、ジャガイモ、レモン・オレンジ・ニンジン・キャベツ・タマネギ・ビートのジュースが優れています。全粒穀物、種子、ナッツ、胚芽、小麦胚芽、サーモン、サーディンも良い供給源です。にんにくとパセリはハーブ類の中でもカリウムが多く含まれます。
注意点
カリウム欠乏が疑われる場合は、必ず医師の検査を受けましょう。放置すると重篤な健康障害や、最悪の場合は致死的な結果を招くことがあります。他人用に処方されたカリウム製剤を自己判断で使用するのは危険です。必ず医師の指示に従って適切に補正してください。
