ナイアシンが血糖値に与える影響
解糖系(グリコリシス)
解糖系は、ナイアシンとブドウ糖の両方を利用する代謝経路で、ブドウ糖をエネルギー(ATP)に変換します。全体の流れは複雑ですが、主要なポイントを押さえるだけで、ナイアシンが血糖値にどのように関わるかが分かります。
ナイアシン
ナイアシンは体内で主に2つの形で利用されます。1) NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)として酵素Ⅰの一部、2) NADP(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)として酵素Ⅱの一部です。これらは解糖系で必要不可欠で、酸素がある場合もない場合も、ブドウ糖の酸化還元反応において水素イオン(プロトン)を受け渡しします。
ブドウ糖
ブドウ糖は炭水化物を含む食物の消化で生成され、解糖系を経てATPという形のエネルギーに変換されます。
基本原理
体内に蓄えられたブドウ糖は、ナイアシン(NAD/NADP)の助けを借りてエネルギーに変わります。ナイアシンが不足すると、ブドウ糖は十分に変換されず、血中に残りやすくなります(図1参照)。
ナイアシンの効果
ナイアシン濃度が上がると、ブドウ糖の変換速度が速くなり、結果として血糖値が低下します(図2参照)。逆にナイアシンが欠乏すると、ブドウ糖の分解が滞り、炭水化物摂取が続くと血糖が蓄積しやすくなります。
臨床的意義
大量のナイアシンはコレステロール低下薬として使用されます。これは、ナイアシンが血糖を下げることで体がエネルギー源として貯蔵コレステロールを利用し、結果的に血中コレステロールが減少するためと考えられています。
