一般的な副作用

  • 「ミルクは体に良い」というスローガンは、カルシウムだけでなくビタミンDの供給源でもある強化ミルクがその証です。ニューヨークのコロンビア大学の調査では、介護施設に入所した高齢者の約85%が骨粗鬆症の症状を示し、ビタミンD不足が原因と結論付けられました。ビタミンDが不足すると骨疾患のリスクが高まりますが、過剰摂取は胸焼け、嚥下困難、胸痛、腹痛、吐き気、便秘を引き起こすことがあります。

    米国国立衛生研究所(NIH)の1994年「最適カルシウム摂取」会議では、1日あたり2,000 mgまでのカルシウム摂取はほとんどの人に安全とされています。ただし、一時的に便秘、げっぷ、膨満感、ガスが増えることがあります。また、過剰なカルシウムは腎結石のリスクを高めますが、適正な摂取量であれば逆に腎結石のリスクは低減します。

    過剰なカルシウムは胆石の形成にも関与します。男性ではカルシウムが胆石予防に働くとされていますが、女性では逆に胆石が増える傾向があります。カリフォルニア大学のアラン・ホフマン教授は、動物実験で高カルシウム食が胆石形成を促進することを報告しています。

稀な副作用

  • ビタミンDは脂肪細胞に蓄積されます。長期間にわたって過剰に摂取すると、軟組織にカルシウムが沈着し、腎臓に不可逆的な損傷を与える可能性があります。また、大量のビタミンDは胎児の先天性欠損を引き起こすリスクも指摘されています。

    一方、ビタミンDが不足すると腸からのカルシウム吸収が阻害され、血中カルシウムが過剰になる「高カルシウム血症」を招くことがあります。症状は頭痛、食欲不振、吐き気、嘔吐、胃腸障害、腹痛、口渇、金属味、倦怠感、筋肉・骨の痛み、共振感、耳鳴り、めまいなどです。重症になると意識混濁、高血圧、不整脈、けいれん、腎不全などが現れます。

カルシウム摂取量の目安

  • NIHが定めた成人の1日あたりのカルシウム推奨量は食事と共に1,000 mgです。65歳以上の男女は1,500 mgに増やすことが推奨されます。

ビタミンD摂取量の目安

  • ビタミンDの1日あたりの推奨摂取量は400 IUです。過剰は毒性を示すため、特に妊娠中は600 IUを超えないよう医師の指示を仰いでください。授乳中はビタミンDが母乳に移行するため、必ず医師に相談しましょう。

薬物相互作用

  • ミネラルオイルはビタミンDの吸収を低下させます。ビタミンDは制酸剤や下剤と同時に服用しないでください。ジゴキシン、リン結合薬、サイアザイド系利尿薬などの処方薬とも併用は避けるべきです。

    ビスホスホネート(例:フォサマックス、アクトネル、ディドロネール)を服用している場合、朝にカルシウムを摂取すると薬の吸収が阻害されます。カルシウムは鉄や甲状腺薬の吸収も妨げるため、甲状腺薬は朝に、カルシウムは午後または夕方に摂取するよう調整してください。