なぜ濾過するのか

商業用蜂蜜の多くは濾過されます。濾過は、蜂の巣から採取した際に混入しやすい巣板や死んだ蜂の残骸、花粉、その他の不純物を取り除く工程です。熱や冷却、布や金属のフィルターを通す、あるいは圧力をかけることで行われます。この処理により、色が均一で透明感のある液体が得られ、未濾過の蜂蜜よりも早く結晶化しにくくなります。見た目や食感の一貫性を重視し、巣箱内の異物を摂取したくない消費者にとっては、濾過蜂蜜が好まれます。

なぜ未濾過(生)蜂蜜を選ぶのか

未濾過の蜂蜜には、花粉、巣板、プロポリス(樹脂状の接着剤)がそのまま含まれています。プロポリスは花芽や樹脂から採取した成分と蜂が分泌する物質が混ざり合ったもので、抗酸化物質やビタミン、酵素が豊富です。これらは消化を助け、免疫機能を高めるとされています。特に地元産の未加工蜂蜜は、花粉症の予防・緩和に役立つとする説があります。
さらに、未濾過蜂蜜は抗生物質や商業的に使用される化学薬品が含まれないため、自然本来の栄養価が保たれます。

グレーゾーン

「未濾過」や「生蜂蜜」という表現はしばしば同義語として使われますが、実際には濾過の程度に差があります。たとえば、冷却による軽い濾過を行う養蜂家もいれば、ほとんど手を加えずに巣箱から直接抽出するところもあります。どちらが本当に「生」の状態かは、製品ラベルや販売者の説明をよく確認する必要があります。

注意点

1歳未満の乳児に生蜂蜜を与えることは絶対に避けてください。ボツリヌス芽胞が含まれている可能性があり、乳児ボツリヌス症という致命的な呼吸筋麻痺を引き起こす恐れがあります。
2プロポリスは治癒効果が期待されますが、製造過程で道路のタールが混入するケースも報告されています。信頼できる養蜂家やブランドから購入し、品質管理が徹底されているか確認しましょう。