学校給食のカロリーと栄養基準

米国の全国学童給食プログラム(NSLP)は、全米の公立・私立学校や児童養護施設(約101,000校)で提供される給食を管理しています。USDA(米国農務省)からの現金補助や食品寄付を受ける代わりに、カロリーや栄養価は厳格に監視され、成長期の子どもたちに健康的な食事が提供されます。

要件

NSLPに参加する学校は、給食1食ごとにUSDAから補助金や寄付品を受け取ります。この恩恵を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 1995年版『米国食事指針』に沿った連邦認可の給食を提供すること(指針は5年ごとに更新されますが、2008年時点でも1995年版が使用されていました)。
  • 経済的に余裕のない児童には無料または割引価格で給食を提供すること。

食事指針

1995年版の指針では、総エネルギーの30%未満を脂肪から、飽和脂肪は10%未満に抑えることが求められます。また、給食はたんぱく質、鉄、カルシウム、ビタミンA・Cの推奨摂取量の3分の1を提供しなければなりません。

給食に提供できる食品は「Tier 1」と「Tier 2」の2層に分類され、それぞれに具体的な基準が設けられています。

Tier 1 食品

Tier 1 に分類される食品は、全学年の生徒がいつでも食べられるものです。基準は以下の通りです。

  • カロリーは200kcal以下。
  • 総エネルギーの35%未満が脂肪から。
  • 飽和脂肪は10%未満。
  • トランス脂肪は含まない。
  • 総糖質はエネルギーの35%未満。
  • ナトリウムは200mg以下。

具体例としては、生鮮果実・乾燥果実・野菜、全粒粉100%のベーグル、100%果汁や野菜ジュースなどが挙げられます。

Tier 2 食品

Tier 2 の食品は、高校生が放課後にのみ提供されます。対象となるのは、事前包装されたスナック類やソフトドリンクです。ただし、以下の条件を満たす必要があります。

  • 1回分のカロリーは200kcal以下で、Tier 1 と同様の栄養基準を守ること。
  • ソフトドリンクは無糖・無カフェインで、非栄養甘味料使用、1回分5kcal未満。ビタミンや栄養素の添加は不可。

具体例は、低塩のベイクドチップス、プレッツェル、クラッカー、グラハムクラッカー、低脂肪・低糖のアイスクリームバーなどです。

考慮すべき点

上記の栄養基準は子どもたちが健康的な選択をしやすくするために設けられていますが、実際には回避策が見られます。

  • 200kcal 以下のスナックでも、1袋に複数個入りの場合があり、子どもは全量を食べてしまうことがある。
  • 多くの学校で「アラカルト」形式の販売があり、児童が好きなものを組み合わせて摂取カロリーが増える。
  • 最終的な栄養・カロリー摂取は、個々の食習慣に大きく依存する。

したがって、給食の基準だけでなく、教育や家庭での食育も併せて重要です。

栄養 - 関連記事