カロリー制限:体重が低すぎるのは健康に良いのか?
カロリー制限の潜在的なメリット
カロリーを制限すると、長寿やがん、糖尿病、心臓病などの健康リスクが低減すると報告されています(2010年4月「Science」)。多くは動物実験ですが、2011年4月に「Aging」誌に掲載されたヒト研究では、必須栄養素を確保しつつ摂取カロリーを23〜37%削減すると、体温が低下し老化速度が遅くなることが示されました。
低体重の潜在的リスク
カロリー制限を始める前に、低体重や過度なカロリー削減のリスクを理解しておく必要があります。体重が低いと骨密度が低下しやすく、ビタミンDやカルシウム不足、免疫力低下が起こりやすくなります。その結果、感染症にかかりやすく、回復に時間がかかります。また、髪の毛が細く抜けやすくなる、皮膚が乾燥・かさつく、体脂肪が極端に少ないと女性は月経が止まり不妊になることがあります。微量栄養素不足による貧血や頭痛、めまい、倦怠感も報告されています(FamilyDoctor.org)。
肥満リスクと低体重リスクの比較
肥満は2000年に米国で111,909人の死亡原因となりましたが、同年の低体重による死亡は33,746人でした(2005年4月「JAMA」)。最適な健康状態を保つには、BMIが18.5〜24.9の範囲内にあることが推奨されます。
痩せすぎと適正体重
BMIが18.5未満は低体重とされますが、標準体重から20%以上下回らない限り、健康リスクは比較的低いとされています(2010年「International Journal of Epidemiology」)。女性は体脂肪率10〜13%、男性は2〜5%が最低限必要で、平均的な体脂肪率は女性が25〜31%、男性が18〜24%です。
健康的な体重へのアプローチ
1日あたり500〜1,000kcalのカロリー赤字を作ることで、週に0.5〜1kgの安全な減量が可能です。エネルギー密度が低い栄養価の高い食品を中心に摂取すれば、空腹感を抑えながらカロリーを制限できます。体重を増やす場合は、筋力トレーニング、少量頻回の食事、ナッツやチーズなどエネルギー密度の高い健康食品を取り入れると効果的です。
